その結婚、ちょっと待った!




それから二週間が経ち、結婚式まであと少しとなった。


友人の挨拶もどうにか纏ったがうまく言えるかな?


休日に家から出ずに私はゴロゴロしていたが、結婚式もあるし新しい服を買おうと思い出掛ける事にした。


デパートに着いて色々と見て回り、購入したのはいいけどまだ時間もあるし外をプラプラする事にした。


散歩みたいな気分で寒いけど気分転換にはなる。


途中でカフェでもよろうかなと考えながら歩いている時だった。


何やら聞き覚えのある声がして足を止めた。


少し先の方に真尋と大和が居て何やら話していた。


辺りを見回すと結婚式場の前である事に気がついて、私は咄嗟に隠れた。


「席とかどうするの?」


「それは俺が決めた通りのを明日までに書き込むからお前はお前で話を進めろよ!」


「あっ、そう?まぁ言われなくても進めるんだけどね。」


刺があるような言い方にも聞こえるが、何だか嬉しそうな真尋。


そんな会話を聞くとまた胸が締め付けられた。


すると会話が聞こえなくなりそっと二人の居た方を覗くと二人は居なくて、結婚式場の中に入ったんだと思い、私は急ぎ足で前に進んだ。


今日はもう帰ろう…。


私は駅までの道を急いだ。




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