君の温もりに触れたくて
翠があたし達にあきれた様子で言う。


「山沢まで泣!俺泣いちゃうっ!」



ハンカチを噛む仕草を真似る白木に白い目を向けて言う。


「そだね。白木なんか相手にしてらんないね。ごめんごめん翠。」



「お前ら2人俺の扱いひでーよ!」



白木ががっくしと項垂れながら言う。




「あんたはいちいちうるさい!」



教室でギャーギャー騒いでいると


バコンッッーーー


「「痛ったぁー!」」


あたしと白木は2人で頭を抱えて叫んだ。
2人で顔を見上げるとかず兄が教科書を両手に持って、あたし達を見下ろしていた。
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