柴犬~相澤くんの物語り
夜、一緒に飯を食いながらふと考える。
あの屋敷にいたら、毎日きれいに手入れしてもらって、最高級のドッグフード食べて、今頃は、ふかふかのベッドで寝てるのに……。
くちゃくちゃの毛になって寒さに震えながら残飯あさる必要もないのに……。
そう思って高宮さんを見てたら、すごく悲しくなった。
高宮さんがすごくかわいそうに思えてきた。
「あんた…こんなことしてて…本当に楽しい?」
尋ねる声が少し震えた。
「当たり前じゃないですかぁ、私は君と居るのが嬉しくて楽しくて仕方ないんです」
と、ニッコリ笑う。
それから
「どうかしたんですか? 相澤君は…楽しくないの?」
と、おれの顔を覗きこんだ。
屈託のない高宮さんの笑顔にホッとしながらも何故か胸が痛む。
「楽しい…ずっと一緒にいたい」
無理に笑った。
「お互い意見が一致しましたね。じゃあ、ずっと一緒にいましょうね」
「うん」
おれは頷いた。
ずっと高宮さんと一緒にいたい……
この気持ちが変わることなんて絶対ないと信じてた。
あの屋敷にいたら、毎日きれいに手入れしてもらって、最高級のドッグフード食べて、今頃は、ふかふかのベッドで寝てるのに……。
くちゃくちゃの毛になって寒さに震えながら残飯あさる必要もないのに……。
そう思って高宮さんを見てたら、すごく悲しくなった。
高宮さんがすごくかわいそうに思えてきた。
「あんた…こんなことしてて…本当に楽しい?」
尋ねる声が少し震えた。
「当たり前じゃないですかぁ、私は君と居るのが嬉しくて楽しくて仕方ないんです」
と、ニッコリ笑う。
それから
「どうかしたんですか? 相澤君は…楽しくないの?」
と、おれの顔を覗きこんだ。
屈託のない高宮さんの笑顔にホッとしながらも何故か胸が痛む。
「楽しい…ずっと一緒にいたい」
無理に笑った。
「お互い意見が一致しましたね。じゃあ、ずっと一緒にいましょうね」
「うん」
おれは頷いた。
ずっと高宮さんと一緒にいたい……
この気持ちが変わることなんて絶対ないと信じてた。