柴犬~相澤くんの物語り
私は毎日三階の自室のベランダにくつろぎ、街の風景を眺めるのが何よりも好きだ。
私の家の斜め向かいにゴミステーションがある。
主人はこれが気に入らないらしく何度か場所移動を役所に申し出たが今だに解決の目処はたっていない。
実は私もあの場所が大嫌いなのだ!
よく汚らしい野良犬達がゴミをあさりにやってくるからだ……
ほら、言った矢先に一匹の汚い野良犬がやって来た。
「ったく、あの毛並みはなんだ。ツヤも何もあったもんじゃない」
せっかくのくつろぎの時間を邪魔された私は溜息をつき自室に戻ろうとした時、この前まで建設中だった家先に人影を見つけた。
「あぁ、あの小さな家、誰か越して来たんだな」
その家から一人の女性と小型犬が出てくるのを何気なく見ていたが、その犬の姿が近付くにつれて、私は胸の高鳴りを押さえる事が出来なくなっていた……
太陽の光を浴びセピア色に輝く毛並み、ピンと上向いている耳、愛らしくカールしているシッポ、鋭い視線を放つ瞳、整った顔立ち。
「なんて…かわいいんだ……」
彼の姿が見えなくなるまで視線を逸らすことができなかった。
私の家の斜め向かいにゴミステーションがある。
主人はこれが気に入らないらしく何度か場所移動を役所に申し出たが今だに解決の目処はたっていない。
実は私もあの場所が大嫌いなのだ!
よく汚らしい野良犬達がゴミをあさりにやってくるからだ……
ほら、言った矢先に一匹の汚い野良犬がやって来た。
「ったく、あの毛並みはなんだ。ツヤも何もあったもんじゃない」
せっかくのくつろぎの時間を邪魔された私は溜息をつき自室に戻ろうとした時、この前まで建設中だった家先に人影を見つけた。
「あぁ、あの小さな家、誰か越して来たんだな」
その家から一人の女性と小型犬が出てくるのを何気なく見ていたが、その犬の姿が近付くにつれて、私は胸の高鳴りを押さえる事が出来なくなっていた……
太陽の光を浴びセピア色に輝く毛並み、ピンと上向いている耳、愛らしくカールしているシッポ、鋭い視線を放つ瞳、整った顔立ち。
「なんて…かわいいんだ……」
彼の姿が見えなくなるまで視線を逸らすことができなかった。