柴犬~相澤くんの物語り
次の朝早く、枯草を踏みしめる足音に耳をそばだてる。
誰か来た……
気づくのと、おれたちの住み家が、バリバリと壊されるのが同時だった。
いきなり作業服を着た男が二人、ぐちゃぐちゃになった小屋の前に立ちふさがりおれたちを見下ろす。
手には細長い棒。
その先に針金の輪がついている。
直感でわかった、保健所のヤツらだ!
前に近所で仲良かった飼い犬仲間に聞いたことがある。
野良犬は、野犬狩りに気をつけなくちゃいけない、捕まったら二度と生きて帰れない……。
「高宮さん、逃げろ!」
跳ね起き小屋から飛び出そうとしたおれの首に男が手にしていた針金の輪が巻き付いた。
ギャンギャン鳴いて地面を転げまわり、それを外そうとしたけど、暴れれば暴れるほど、輪はギリギリとおれの首を締めあげた。
「相澤君、この人達は?」
「何やってんだ、早く逃げろ!」
側で呆然と立ち尽くす高宮さんに叫ぶ。
息が苦しい。ゲホゲホ咳き込みながら地面をのたうつ。
(逃げろ)
叫びたかったけど窒息しそうになり体が痙攣する。男たちは暴れるおれを抑えつけ引きずり回すと
「かわいそうだけど、近所から苦情がでて通報があってね」
と、無理矢理、車の中に投げ込んだ。
そして高宮さんもほとんど無抵抗のまま男に脇を抱えられ車に放り込まれた。
誰か来た……
気づくのと、おれたちの住み家が、バリバリと壊されるのが同時だった。
いきなり作業服を着た男が二人、ぐちゃぐちゃになった小屋の前に立ちふさがりおれたちを見下ろす。
手には細長い棒。
その先に針金の輪がついている。
直感でわかった、保健所のヤツらだ!
前に近所で仲良かった飼い犬仲間に聞いたことがある。
野良犬は、野犬狩りに気をつけなくちゃいけない、捕まったら二度と生きて帰れない……。
「高宮さん、逃げろ!」
跳ね起き小屋から飛び出そうとしたおれの首に男が手にしていた針金の輪が巻き付いた。
ギャンギャン鳴いて地面を転げまわり、それを外そうとしたけど、暴れれば暴れるほど、輪はギリギリとおれの首を締めあげた。
「相澤君、この人達は?」
「何やってんだ、早く逃げろ!」
側で呆然と立ち尽くす高宮さんに叫ぶ。
息が苦しい。ゲホゲホ咳き込みながら地面をのたうつ。
(逃げろ)
叫びたかったけど窒息しそうになり体が痙攣する。男たちは暴れるおれを抑えつけ引きずり回すと
「かわいそうだけど、近所から苦情がでて通報があってね」
と、無理矢理、車の中に投げ込んだ。
そして高宮さんもほとんど無抵抗のまま男に脇を抱えられ車に放り込まれた。