柴犬~相澤くんの物語り
 おれの様子を黙って見ていたショーコさんが、

 「あらっ?」

 と、小さな声をあげる。



 ショーコさんが檻の中を覗き込む。

 「あんまり汚くて気づかなかったんだけど……高宮さんちの……」

 つぶやくと彼女は、職員の男に何やら話しかけ、携帯電話を取り出した。

 
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