私の住む世界
「あなたには冒険者として正しく生きてほしいの。頼みはそれだけよ。」
え?
正しく生きる…。
どういう意味なのだろうか?
「なぜ私なのでしょうか?正しく生きるってどういうことなのでしょうか?」
姫は苦しそうに優しく笑って言う。
「あなたじゃなきゃいけないのよ。あなたにも迷惑を掛けてしまったから。正しく生きることの意味は自分で探すのよ。」
姫の声は今にも消えそうだった。
「私への迷惑って…な…。」
そう発した瞬間時空が歪んだように景色が動いて、眩い光に包まれた。

「すぐにわかるわ。」
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