赤いマフラー

放課後の告白

デートが終わるころに女の子が優也に何か言っていた。はっきりとは聞こえなかったけど、告白してるみたい。
「あ、ごめん。俺さ好きなヤツいるんだよね」
そして少しして女の子が泣きながらその場から走り去って行った。その言葉は私の胸にも突き刺さった。優也って…好きな人いるんだ…
そんな気持ちを抱えながら私は真理と一緒に優也のとこに向かった。
「優也ー」
私は笑顔で優也に駆け寄った
「放課後行けないって言ったから何してるのかと思ってつけてた(笑)」
真理が笑いながら優也に言った。
「そうそう!そうしたら可愛い女の子といるんだもん!よくつかまえれたよね(笑)学年一の美女をさ(笑)」
私が優也の頬を突っつきながら冷やかしてると、優也が
「べ、別に!俺から誘った訳じゃないし!向こうから昼休み前に話があるって呼び出されてさ…
『放課後一緒に帰りませんか?』
って言われて美人の誘いを断る訳にはいけねぇだろ?だから一緒に帰ってたんだよ」
するとすぐさま真理が
「私たちの方が美人だと思うんだけどねぇー(笑)ね?未来?」
いきなり振られてきた話に私は少し驚いた。
「え!?あ、う、うん(笑)」
「未来も言ってるぞー(笑)謝れよー!」
「あー分かった分かった。すみませんでした(棒読み)」
「なにその謝り方!殴られたいの?(笑)」
それにしても、優也…好きな人いたんだ…きっと私じゃないんだろうね…
私には真理と優也の会話が遠くで聞こえた。
「未来?どうしたの?」
真理が私の顔を覗き込んで聞いてきた
「え?…あ!そうだ!私、先に帰るね!用事思い出したから!」
「え?ちょ…真理ー?」
私はそう言うと走って家に帰った。
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