アリストの3姉妹
タリホー王が逝去したのは数十年後。

王は老死の間際、遺言を残していた。

『もしも、この国に食料難が訪れたり、なんらかの形で国に絶滅の危機が訪れたなら、私の墓を見下ろす森に立つ3本の杉の影が交わる場所を彫り起すが良い。ただし、平和な時代にそれを掘り起こすべからず。約束を敗れば、国は一気に混乱の闇が訪れ、約束を果たせば国は絶滅の危機を救われるだろう。兵士はそれらを希望の三本杉として守り、民衆誰一人をもその樹に近づけてはならぬ』

と--。
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