不倫のルール
少し真面目な顔をして、黒崎課長はいつも言う。

飲み会で、黒崎課長が乱れているのを見た事はないが、それなりに気を張って飲んでいるのだろうか?

みんなで頼んだ白ワインがおいしくて、調子にのって結構飲んでしまった。最後には、普段はあまり飲まない赤ワインまで飲んでいた。

……あれ?どんな味だった……?

この日は、ひどく酔っていた。

その事に自分で気付いていないという、厄介な酔っぱらいになっていた。

昨日の夜、買って放置していた文庫本を、思わず読み始めてしまった。スマホで時間を見てびっくりした。午前三時を過ぎている!

慌てて文庫本を閉じ、電気を消して、布団を頭まで被った。

でも、すっかり本の世界に入っていた私の頭の中は、なかなか眠りの世界には入っていけなくて。

確実に“寝不足”だった。仕事中は、何とかがんばって仕事をこなしたけど、アルコールにはあっさりと屈してしまった。

納涼会が終わり、お店を出て挨拶を交わし、みんながそれぞれの方向に散らばる。

いつもはシルバーのマイカーで出勤しているが、飲み会があるので、バスで出勤していた。

この先に、タクシーの営業所があったはず……覚束ない足で、歩き始めた。

フワフワして、気分はいい!でも、フワフワしているのは、気分だけじゃないかも……

そんな事を思っていたら、よろけた。ダメ!全然踏ん張りがきかない。

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