不倫のルール
だから、全部覚えている……

日曜日も閉じこもり、ひたすら後悔と反省を繰り返した。

それでも……

私の気持ちはどこか揺れたままで、誰かに叱ってもらわなきゃ!なんて思った。

食べながら、黙って私の話を聞いていた美冬。食事が終わると「ごちそうさまでした」と手を合わせた。

冷たい麦茶を、ゴクリと一口飲む。

「繭子、一度だけの過ちにしなさい」

真っ直ぐと、私を見つめながら言った。

「……過ち……」

「そう!“過ち”……『一度だけと、想いを遂げた』なんて、きれいな事、言わないよね?」

美冬の強い眼差しに、思わず視線を逸らした。

ゲンさんの時よりも、ひどい……私は、黒崎課長に『奥さん』も『子ども』もいる事を知っている。

それなのに……

「そうだね……取り返しがつかない過ちだったけど、もうしない!」

私は、美冬の瞳を真っ直ぐに見つめながら言った。

「よし!」

美冬は、ニッコリ笑ってくれた。

それからは高校生だった頃の事を話し、二人で大笑いしてから、美冬を見送った。

私の“想い”には、その日しっかりと蓋をしたはずだった。

でも、私は気付いていなかった。黒崎課長と肌を重ねたあの日、私の想いは、すでに溢れていた。自分では、どうしようもないほどに──

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