不倫のルール
私は『不倫のルール』を決めた。あくまでも私一人が決めたルールで、そのルールに本当に意味があるのかどうか、自分でもわからないけれど……


一、自分からの連絡は最小限にする

一、相手からのメールや着信などはすぐに消去

一、別れを告げられたら笑顔で頷く

一、「会いたい」「好き」は絶対に言わない

この三年間、守ってきた。だから、三年も続いてしまったのだろうか?

この三年間で、私にもわかった事がある。

黒崎さんとこうなって、一年程経った頃。

黒崎さんがうちについて間もなく……

あれおかしいなあと、トイレに行ったら生理が始まってしまった。

二~三日先の予定だったから、今日OKしたのに……

申し訳ない気持ちと、残念な気持ちを隠しながら黒崎さんに報告した。

「……そうか」

黒崎さんの感情が見えない表情に、思わず頭の端の方に浮かんだ言葉を言ってしまった。

「その……セックスは無理だけど……黒崎さんを、満足と言うか……上手ではないけど、私にもできる事が、あるかな……なんて……」

顔が熱くなるのを感じながら、上目使いで思い付く言葉を並べた。

私を見下ろしていた黒崎さんは、言葉の意味がわかったのか、一瞬大きく目を見開いた後、眉を潜めた。

「繭子がそんな事をする必要はない。俺は、そんな事を求めていない」

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