初恋フォルティッシモ
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「…はぁ」
それから、何日か経ったある日のこと。
日が経つにつれて、麻妃先輩に対して思い通りに動けなく感じていた時、
俺は部活の休憩中に遠くから麻妃先輩の姿を眺めていた。
麻妃先輩と二人でCDショップに行ったあの日以来、俺はもう一度も麻妃先輩を誘っていないし、逆に誘われることもない。
華木先輩や青田もいれて4人でプリクラを撮りに行った時は、あれだけ積極的だった自分が逆に信じられないくらいだ。
今は、誘っても嫌がられないかとか、断られたら…とかそんな女々しいことばかり思ってる。
まぁ、そんなことばっか考えてたって、前には進めないけど。
しかし、そんなことを考えながら音楽室の隅で麻妃先輩を眺めていると…
「ね、三島くん三島くん!」
「?」
その時。
チューバの楽器を担当している先輩が、俺に声をかけてきた。
そんな先輩に、ハイ、と返事をしてそこに目を遣ると、先輩が俺の隣にやってきて、声を潜めながら言う。
「…昨日さ、偶然見ちゃったんだけど」
「?」
「青田くんと麻妃が、二人だけで、しかも私服で!出掛けてたんだけど!」
「…は」
「麻妃に聞いてもはぐらかされるからさ、三島くん、青田くんから何か聞いてない?あれって、デートだったのかな?」
先輩はそう言うと、俺に何を期待しているのか、興味津々に俺を見つめてくる。
だけど一方、いきなりそんな衝撃的な情報を聞かされた俺は、頭の中が真っ白になった。
…何それ。