初恋フォルティッシモ
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数日後の昼休み。
俺はいつもの仲間達と一緒に、屋上に来ていた。
飯を食ったあとの、心地いい空の下。
そんな俺の手には、仲間から借りた少女漫画がある。
「それもおもしれぇだろ?三島」
「ん、わりと」
俺は普段少女漫画を読むことはないけれど、仲間に「今後の勉強のためにも」とか言われて今こうやって読んでいる。
恋愛漫画とか性に合わないのに、勉強のためって何だよ。
……だけど。
「…なぁ、後藤」
「うん?」
「そもそも、恋って何だよ」
まずその感情から知らなきゃいけない俺はそう言うと、一旦漫画を閉じて、サッカー部のそいつ…後藤を見遣った。
…この前の部活の居残り練習後に青田に言われた、「藤本先輩のこと好きなの?」とかいう言葉を思い出しながら。
すると俺がそう問いかけると、後藤が言った。
「え、お前ふざけてんの?マジなの?」
「……マジだけど」
「三島だってもう高校になったんだからさ、これから彼女の一人や二人くらい欲しいだろ?
恋っつーのはな、その相手のことを想うと心臓がやべぇくらいに動いて、何かしら近づきたくて、何かこう…好きー!ってなる感情だよ」