イレカワリ
もちろん、出すものはちゃんと出さなきゃ体に悪いし、我慢するのだって限界があると知っている。


でも、今あたしたちは入れ替わってしまっているのだ。


このままトイレに入ると言う事は……想像しただけであたしの体は熱くなった。


「ど、どうしよう」


突然訪れた尿意はどんどん強くなって行き、立っているのもつらくなってくる。


このままじゃ漏らしちゃう!!


そう思ったあたしは大急ぎで部屋を出て階段を駆け下りた。


トイレの場所は一階の脱衣所の手前!!


歩の言葉を思い出してドアを思いっきり開ける。


使い慣れた洋式トイレにホッとしてズボンをおろし、座った。


あれ?


このやり方でいいんだっけ?


男子トイレにはたしか小便器があったはず……。


男子ってトイレは立ってするんだよね?


でも立っていれば嫌でも歩のソレを見てしまうと言う事で……だめ、限界。


色々考えている余裕なんてなくて、あたしは座ったまま用をたしたのだった。
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