イレカワリ
「あぁ、そうなの。純君が……」


お母さんはそう言い、力が抜けたような笑顔を浮かべた。


「あ、あぁ。そうなんだよ」


海って誰?


歩は海って人の事を忘れているって、一体どういう事?


頭の中ではぐるぐると疑問が渦巻いている。


だけど、今は首を突っ込まない方がいい。


あたしが歩ではないとバレてしまう。


そう思ったあたしは、もくもくと夕飯を口に運んだのだった。
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