narcotic
私が自由に行動できる時、それはお風呂に入る時だ。

「晴輝くん…お風呂入りたい」
「え、まだお昼だよ?」
「うん…でも汗かいちゃったみたいだから」
「わかった、少し待ってね」

カチッと音を立てそれはとれる。

「行っておいで」
「ありがとう」

晴輝くんはいつも洗面所の扉のすぐ外にいる。
だからあそこから逃げることは出来ない。
でも…。
扉の外から足音が聞こえた。
そして隣の部屋…御手洗のドアが開く音がした。
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