narcotic
彼の少し早めの鼓動が聞こえてくる。

「演技は…もういいから…」
「演技なんかじゃない!!」

抱きしめる力が強くなった。

「俺は…誰がなんと言おうと赤羽さんが好きなんだ!」

ああ…さっきから胸が苦しい。
ホントは分かってたのに傷つきたくないから気づかないフリしてたんだ。

「…っ」
「俺のこと…信じて欲しいな」

信じていいのかな。
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