〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。

「吉澤さんの元気は大人の対応だ。
京に会うのに、今、鈍よりとした自分を見せる事がどういう事か、...考えたら解るだろ?
もう一方的な終わりじゃない、二人で話した。
そして、ちゃんと終わらせたんだ。
吉澤さんは、終わらせたくなくても、終わらせたんだよ。
康介だって、葛藤しているんだ。
京には、俺が居るから。
康介の気持ち、なんとなく解っていただろ?
それを男女の好きとは違うと取る事は、違うよ?
中々、踏ん切りだって付けられない。だから、ギリギリのライン迄、欲しくなるんだ。
だから、送っても来た。少しでも京と居たくて、だ。
男は好きな人の事、欲しいものなんだ。
そこら辺の衝動も解るよな?
俺を見てれば解るだろ?
一緒に居るという事は、酷な事なんだ。
何が言いたいか、伝わったかな?
…約束してくれないか?
もう勝手には会わないで欲しい」

恋愛を突然始めた京の、経験する色んな楽しさは解るつもりだ。
でも、そうだからと言って、これ以上は俺も堪えられない。

「嫌なら俺達は...」

「言ったらいいの?」

京...。理屈はそうだな。しかし...。

「...ああ、知らないところで会われてるのは嫌だからな」

内緒にしないからといって、いいと言うと思って、聞いているとは思えない。
それとも、まだ京は、京の心のまま行動すると言う事か?...はぁ。
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