万華鏡
「杏珠」
真っ直ぐな綺麗な瞳に見つめられる。
この、目だ。この、綺麗な瞳が大嫌いだよ。
「なぁに?」
あたしは、逸らさずに総長さんを見る。
「俺がお前の居場所になる」
ぶっきらぼうで吐き捨てるような声。
だけど、どこか安心する…。
なんて、あたしが思うわけない。
居場所とか、そんなのない。
「総長さんさー、そこのお姫様はどーするわけぇ?」
チラッとお姫様を見ると大袈裟に肩をビクつかせる。
「お姫様は、総長さんの彼女でしょー?んじゃ、あたしがいると邪魔じゃんねぇ」
同意を求めるようにお姫様に投げかける。