『美味しい』は『可愛い』より正義な件について
「さよりは…俺が客引きで何とも思わないのか?」

「?…いっばいお客さん来るだろうなとは思うけど?」

そう言うと健吾はチッと舌打ちしてそっぽを向いてしまった。

?なんだろう

そんな事よりも採寸を終わらせて早く食器を洗ってしまいたい。

「健吾!まだ採寸の途中なんだからこっち向いて!あ!首周り計りたいからじっとしてね」

メジャーを持って健吾の正面に移動する。

あ〜身長差があり過ぎて、目盛りが見えない…

背伸びをしつつ健吾の首をメジャーごとこちらにクイっと近づけた。

瞬間フワッと健吾の服から柔軟剤のいい匂いがする。

顔を少し上げれば目の前には驚いた健吾の顔。

喋れば吐息がかかる距離。

「//っ……採寸終わり‼︎」



(//〜〜〜キスしそうだったっ//)

(……キスすれば良かった)
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