いつも隣に君がいた







それから、修司とは30分くらい話していた。






いつも学校で話しているはずなのに、知らないことばかりだった。







サッカー部がこんなにも遅くまで練習をしていること。






修司が次の試合で選手になれそうなこと。






それから、飼い犬のチャコを溺愛してること。








中学から一緒なのに知らなかったことより、その時知れたことの方が何倍も嬉しかった。








電話だけは嫌だと避けていたけれど、案外電話も悪くない。








それどころか、電話には不思議な力さえあるように思えた。








修司を目の前にして話すより、素直になれるような気がする。







「今日はよく眠れそう」






私はベッドに潜り込み、ゆっくり目を閉じた。







< 29 / 713 >

この作品をシェア

pagetop