いつも隣に君がいた
それから、修司とは30分くらい話していた。
いつも学校で話しているはずなのに、知らないことばかりだった。
サッカー部がこんなにも遅くまで練習をしていること。
修司が次の試合で選手になれそうなこと。
それから、飼い犬のチャコを溺愛してること。
中学から一緒なのに知らなかったことより、その時知れたことの方が何倍も嬉しかった。
電話だけは嫌だと避けていたけれど、案外電話も悪くない。
それどころか、電話には不思議な力さえあるように思えた。
修司を目の前にして話すより、素直になれるような気がする。
「今日はよく眠れそう」
私はベッドに潜り込み、ゆっくり目を閉じた。