いつも隣に君がいた
チラッと実夏のほうを見ると、実夏はにっこりと笑って頷いた。
素直に…
自分に言い聞かせるように、心の中で唱える。
本当は自分でも十分に分かっている。
いつまでもこのままじゃダメだって。
好きなら、それなりに頑張らなくちゃいけないって。
このままの状態を保って、ずっと友達でいることもできる。
だけど、私自身が、それじゃあもう堪えられない。
素直になれなかったとしても、このままの関係なんてきっと保てない。
できるなら、この関係をちょっとでも良いほうに進めたい。
だから、私が頑張らなくちゃいけない。
私は周りに気付かれないように深呼吸して、ひとつ前の席で横向きに座っている修司の横顔を見つめる。