ルームシェア
それから、しばらく休んでからまた部屋の荷物の片付けを始めた。片付けに集中し過ぎて、時間はあっと言う間に過ぎていった。
「棗、晩ごはんどうする?」
そう結に声を掛けられるまできづかなかった。辺りはもう薄い闇を纏い始めていた。私はそのぐらい一心不乱に片付けに没頭していた。
「えーと、結はどうするの?」
とりあえず、そう聞いてみた。結には彼氏さんが居るんだ。もしかしたら結は彼と一緒にどこか食べに行くのかもしれないし。だったら私はどうしようかな?
「ねぇ凌ちゃんどうする?」
「どうするか?今更出掛けるのも棗ちゃんも疲れてるだろうし」
二人の会話が偶然耳に入る。えーと……。
「あのー。私はどうにかしますから、ふたりで食べに行って来れば。ほら、私が居ても邪魔っぽいし」
「「………」」
なぜか二人して私の台詞に顔を見合わす。そしてとっても不思議そうな顔をふたりしてしていた。
え?私、変なこと言ったかな??
「あ、そう言えばね……」