君が好きになるまで、好きでいていいですか?
「しっかし、まさか後藤課長が時間調整つけて飲み会に参加するなんてなぁ。ここのところ半端なく忙しかったはずなのに……」
「たぶん今日のために今週も頑張ってたと思うんだよなぁ………課長、体調大丈夫なのかなぁ正直」
高石も、この飲み会に後藤が来られるか、本当は不安だった
「でもやっぱり、こうゆう飲み会で浅野主任と揃うと盛り上がるっちゃあ盛り上がるよな。さすがうちの二代ホープだよなぁ」
「二代ホープ?」
本当に話題の欠かせない人たちだと関心してしまう。
「そう、主任と課長がそれぞれ入社した一年後の会社の業績は、今までにないくらい上がったって話だし、それ以降上々で直接数字に出てるって話だよ」
そう言う営業部達に「ホォォ……」と企画女子たちも思わず関心してしまう
「でもさぁ………昔あの後藤課長の彼女を浅野主任が『寝捕った』って話もあったよねぇ」
一人の30代の企画女子が少しほろ酔い状態で楽しそうに話し出す
「あくまで噂だったけど、その時ばかりはさすがに険悪状態だったって話……」
ああ~そんな事があったよねぇと、もう一人の先輩がうんうんと、首を縦に下ろす
「でも、あの頃は主任は副社長だったから近寄り難かったしぃ………」
実際どこまで本当なんだか……………
この手の話は好きだよねぇ御姉様方
「まあ、結局そのあと暫くたってから浅野主任に今度は妊娠、結婚、出産、離婚っなんてあんなことがあったから、本当の事かは分からないんだけどねぇ」
ああ………それはあの環さんの事だ
それだって色々わけありっぽいし………
「兎に角話題に事欠かない人たちだから、昔は浅野派か後藤派かなんて、アンケートがあったりしてさぁ」