君が好きになるまで、好きでいていいですか?

「木原さんや沢村さんはどっち派?」


さりげなく前に座る営業男子が聞いてきた

「えっ……?」

どっち派って、浅野主任か後藤課長かって事?

歩美と顔を見合わす万由

「木原さんは課長派で、沢村さんは主任派だろやっぱり。」

やっぱりってなに?それはどうゆう派閥なんだ? 一体………

そんな営業部連中の中で高石が口を挟む


「二人共どっち派でもないよ。今フリーだし」

「えっ?!マジ?沢村さん達って今フリーなの?!」


テーブル内がにわかに活気付いた

「なに?それ、なに派とか関係あるの?」

「全タイプをあの二人に当てはめられたらこっちも溜まったもんじゃないって事だよ」

「ははっ………どんな焼きもちよ、それは」


「…………?」

唐揚げを頬張りながら、そんな会話をする二人を見つめる万由


高石と歩美が隣同士で仲のいいの世界をつくっている様に見えるのは………私だけ?

なんかいい感じだし、ちょっと席を外そう



そう思い、トイレに席を立った



「あれ?万由ちゃん居たんだ」

トイレにいった後、出入り口近くの待合スペースで座っていた万由が声をかけられた
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