それでも君を愛せて良かった
(……それにしてもないなぁ…一体、どこにあるんだろう…?)



おじいちゃんの作ったブレスレットはなかなかみつからなかった。
そろそろ、ランプの油もなくなりそうだ。
こんなことならちゃんと入れてから来れば良かった。
僕は少し焦りながら、気合いを入れ直しておじいちゃんのブレスレットを探し続けた。

その時…僕は、部屋の最奥に小さな扉があるのをみつけた。



(そうだ…あそこは……)



扉を目の前にして、僕はまた幼い頃の記憶を思い出していた。



当然のことだけど、当時からあの扉はあった。
そこには南京錠がかけられており、中になにがあるのかわからないことが、僕らの好奇心をかき立てた。
兄はあそこにはおばけが住んでると言って、幼い僕を怖がらせた。
ずっとあの部屋のことが気になってた僕は、いつだったかついにたまらず、あの部屋の事を父さんに聞いたことがある。
すると、あそこはただの物置きで、除草剤などがあって子供だった僕達が触ると危険なので鍵をかけてあるんだということだった。
それを聞いてすっかり気が抜けてしまった僕は、あの扉のこともいつしか忘れ果てていた。



(子供の頃って、想像力が旺盛なんだよな…)



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