上司がキス魔で困ります
ミノリの家は彼女の勤め先の百貨店から一駅離れたマンションだ。
彼女も実家暮らしで、当然ご両親とは顔見知りである。
ピンポンを鳴らすと、ミノリよりも先にご両親に迎えられてしまった。
「あらー、めぐちゃんずいぶん可愛らしいじゃない!」
「子供だと思ってたのに立派になってなぁ……」
「はいはい、お母さん、お父さん、時間ないからあっち行ってー。めぐは私の部屋に来て」
出勤前のバッチリメイクで超美人モードになったミノリが、私の手をとる。
「めぐちゃん、また昔みたいに泊まりに来なさいよ」
「ありがとうございます」
ご両親の熱烈歓迎を受けつつ、ミノリの部屋へと招き入れてもらった。
「うわぁ……すごい。これ全部使うの!?」