四国周遊紀
お店の載っているページから、住所を確認し入力する。そのまま検索ボタンを押し、徒歩のルート確定させる。
おし、行けるぜ!と意気込み、再び折り畳み傘を差しながら歩きだしたのだった。
スマホにナビされること数分。目の前の景色に変化が出てきた。
割と大きめの道路を歩いていたわけだが、やたらと人が少ない。確かに、中心部からは離れているかもしれないが、ほんの少しである。
しかも、視界に入る看板には、若い女性が多い。たまにお見かけする男性も、黒のベストにスラックスを履いていらっしゃる。つまり、そういう界隈なのだろう。
部活に行くのであろう中高生とすれ違ったりしながら、スマホを便りにひたすら進んでいく。が、やはり旅行で訪れる初めての場所。不安にもなってくる。
…この道で合ってるよね……?
無事に辿り着けるかどうか、それがその時の優先事項だった。何せ、昼食がかかっていたからだ。
しかし、問題はそこではなかった。