四国周遊紀

掲載情報は、きちんと確認しましょう


何を食べるのか、それは前もって決めていた。旅行雑誌には観光スポット周辺のお土産屋さんや飲食店の情報も載っており、事前に決めることも可能になっていた。

勿論、ぶらぶら歩き自分でお店を見つけるのもありだ。これに関連する話もあるのだが、それは後ほど。

松山駅から離れ、地図のページを開きながら進む。屋根のある商店街を歩く。夏休みのため、中高生の集団とも出くわす。

そうしてしばらく商店街の中を地図とにらめっこしつつ歩いていたのだが、とうとう負けがやってきた。

地図には松山駅周辺が詳しく書かれていた。けれども、普段は全く訪れない場所で地図オンリーは、流石に無理があった。

地図を見て歩くとき、曲がり角がどこなのかを判断するのには、角にある建物等を目印にするものである。しかしながら、そこまでは細かく書かれていなかったため、分からなくなってしまったのだ。

これは地図を見て自力で辿り着くのは厳しそうだ。そう判断し、現代文明の利器、スマホを鞄から取り出した。

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