影姫にあいを
甘えたいだけ

「ん……。」

久しぶりにゆっくりと眠れた気がする。

ゆっくりと瞼を開ける。

「ゆ、うは……?」

優がいない。

ここがどこなのかもよくわからない。

ただ見慣れない黒いベッドに寝ていた。

「優?やだよ。どこ?いなく、ならないでっ……。」

居なくなってしまうことが、捨てられることが不安で。

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