パンプスとスニーカー
「今日は凄く楽しかったな」
車窓から見えるイルミネーションに見入りながら、気が付けば呟いている。
「ふふ、良かった」
その声に振り返れば、真っ直ぐに前を向いて運転していたはずの武尊がちょうどチラッッとひまりを見たところで、合ってしまった視線に照れてしまう。
「本当は、他にもまだ連れて行きたいところあったんだけどね」
「十分だよ」
ひまりの膝の上には、今日の戦利品…アート&デザインセンターで購入したマグカップやトートバック、それにフォトフレームが入った紙袋。
武尊のマンションに間借りさせてもらっているおかげでだいぶ楽ができているとはいえ、まだまだ贅沢などできない身の上だ。
ポストカードの一枚なりとも買えればいいな、くらいな気持ちだったというのに、ひまりが自分で購入した物はシンプルなデザインのトートバックだけ。
それさえも武尊が買ってくれようとしたのを、なんとか死守して自分で支払った。
「こんなにたくさん買ってもらっちゃって…」
「ん?」
「今日の食事とか映画のお金も全部武尊持ちで…ホント、ありがたいっていうか」
…申し訳なくて。
車窓から見えるイルミネーションに見入りながら、気が付けば呟いている。
「ふふ、良かった」
その声に振り返れば、真っ直ぐに前を向いて運転していたはずの武尊がちょうどチラッッとひまりを見たところで、合ってしまった視線に照れてしまう。
「本当は、他にもまだ連れて行きたいところあったんだけどね」
「十分だよ」
ひまりの膝の上には、今日の戦利品…アート&デザインセンターで購入したマグカップやトートバック、それにフォトフレームが入った紙袋。
武尊のマンションに間借りさせてもらっているおかげでだいぶ楽ができているとはいえ、まだまだ贅沢などできない身の上だ。
ポストカードの一枚なりとも買えればいいな、くらいな気持ちだったというのに、ひまりが自分で購入した物はシンプルなデザインのトートバックだけ。
それさえも武尊が買ってくれようとしたのを、なんとか死守して自分で支払った。
「こんなにたくさん買ってもらっちゃって…」
「ん?」
「今日の食事とか映画のお金も全部武尊持ちで…ホント、ありがたいっていうか」
…申し訳なくて。