探偵の彼に追跡されて…
美野里は運ばれて来たコーヒーにも手を付けず、ただ聡美に言われた『自分の母親を苦しめたくないはずよ』と、言う言葉を頭の中で繰り返していた。

「あの…どうかしました?大丈夫ですか?」

「………」

「良かったらコーヒー変えてきましょうか?」

美野里はカフェの店員に声を掛けられてやっと自分が長い時間ボーとしていた事に気が付いた。

「あっいえ」

美野里は立ち上がると店員に「コーヒー飲まなくてごめんなさい」と言って店を出た。

外は暗くいつの間にか雨が降っていた。

「お客さん!傘持って行ってください」とカフェの店員が声を掛けてくれたが美野里には聞こえていないようでそのまま美野里は歩いて行った。

美野里は電車に乗る事もせずただひたすら雨の中を歩いていた。






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