探偵の彼に追跡されて…
事務所を出て一時間ほど走り郊外の丘の上。

バイクが止まり所長に「着いたよ」と言われ目の前の現れた物に私は目を輝かせる。

目の前にはお菓子のお家。実際はお菓子のお家をモチーフに作られた幼稚園?

建物だけではなく外に置かれているブランコや滑り台の遊具にもケーキやクッキーが飾られ園を囲う柵はスティックキャディ。

キャー可愛い!!

こんな可愛らしい幼稚園見た事ない。
庭園で遊ぶ子ども達はまるでヘンゼルとグレーテルね。

「可愛い幼稚園ですね?」

所長は腕を組んで「でしょう!?」と自慢気に微笑む。

いや所長が建てた訳じゃないだから自慢気に言われてもね…

でも奥さんと子どもに会いに行くと言ったからてっきり自宅かと思ってたけど、違って少しホッとしたわ。

今日は幼稚園の発表会かなにかなのかな?

そりゃー参観日には出席してあげないと子どもが可愛そうだよ?

所長の子ども達だってお父さんが来るの楽しみにしてるだろし所長を連れて来れてよかった。実際は私が連れて来られたんだけどね…

「「パパー!」」

「よっ!元気だったから?」

園庭に居た殆どの子ども達が「パパ」と言って所長に駆け寄って来た。

えっー 嘘!? 所長には何人子どもがいるの?

まさか…みんな腹違いの所長の子ども?…とか

「なんだ沙汰郎来たのか?」

後ろから聞こえた声に振り返るとそこには一条さんと堤下さん夫妻が居た。

「あれ?一条さんと皐月さんそれから警部補さんまでどうして?」

皐月さんはにこにこ笑って「チャオ」と顔の横で手を降る。

「美野里ちゃん、それからって俺オマケみたいだろ?それになんで俺だけ名前じゃなくて警部補さんなの? 俺拗ねちゃうよ?」

所長と一条さんは「警部補は警部補だもんな?」「間違いない」とお腹を抱えて笑っている。

堤下警部補さんはしゃがみ込んで近くにあった小枝で地面にイジイジと書いている。

な、なんですか? それ…
文字どおりいじけてますよアピールですか?
いや… 大きな体でゴリラ顔の… ゴリラ顔は余分ですね?
大きな体でイジイジされてもね…

でも、そのギャップが皐月さんには良いのかと思いきや奥さんの皐月さんも呆れて「アホ!」と冷たく言い放つ。

取り敢えずこの場は笑って誤魔化しておこう。

「あはは… すいません…」

「兄貴! 何馬鹿やってんだよ!!」

ん?




< 66 / 152 >

この作品をシェア

pagetop