あなたに恋をしたらダメですか?
「陽悟さん、お茶どうぞ」
「あ、ありがとう」


それに比べて紫月ちゃんは笑顔で、本当癒される。どうして蒼井さんを選んだのか、不思議だよ。


「陽悟。お前、今日急に休みたいなんて……女か」
「うん、そうですよ。女の子です」
「はぁん、それでヤリ終わったから疲れてる俺に対して、冷やかしに来たのか」
「違います、ヤってませんから」


すると蒼井さんは、食べてた箸をとめ、俺を見た。


まったく、人を猿扱いして。って、思えばヤらずに帰したなんて、いつ以来だっけな。


「あー、例の子か?純真無垢の」
「純真無垢…?」
「紫月には言ってなかったか、陽悟のことが好きな女。陽悟とはまず釣り合わないような女だよ」
「蒼井さん、サラッとひどいこと言わないでもらえます?」
「本当のことじゃねぇかよ」


だからって、釣り合わないとか言わなくたって。まぁ、本当のことかもしれないけどさ。


「へぇ〜!陽悟さんの運命の人ですかね!」
「運命って…。そんなんじゃないよ」
「えー?でも、陽悟さんが……や、ヤらないで帰すなんて。ね、吏仁?」
「熱でもあんじゃねぇの」
「………」


やっぱり、ここに来た俺が間違いだった。そう思い、腰を上げた。


「陽悟」
「はい?」


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