あなたに恋をしたらダメですか?
帰ろうと思ってたのに、蒼井さんに止められて、腰を下ろした。


「お前次第じゃねぇの」
「………」
「お前が無理だと思ったら、無理だ。変に期待させないで、今すぐ切れよ。ただお前が変わりたいと思えば、変われる」
「変われ、ますか…ね」


すべては、俺次第か。無理だと思ったら、無理ね。


「変われんじゃねぇの?な、紫月?」
「うん!陽悟さんは変われますよ!その子に会ってみたいなぁ〜」
「じゃあ、今度連れてくるよ」
「え!本当ですか?吏仁、いい?」
「あぁ、いいんじゃねぇの」


なんて、俺変わる前提で言ってるけど…正直分からないんだよなぁ。


「でも陽悟の場合、他の女たちを切るのが大変だろうな」
「………」
「やっぱり、そのままでいいんじゃね?」
「は?何でですか!」
「何か面倒くさそうだし、店に押し掛けられたらたまったもんじゃねぇ」


それは言えてるかも…。まぁ、セフレとして切り分けてくれてる子もいるけど、緋紗子なんか特にすごいだろうなぁ。


「そんなこと言わないの!陽悟さん、頑張ってくださいね!!」
「あー、うん…」


うん、なんて返事しちゃったけど…俺まだ咲世ちゃんのこと、好きだって自覚してないんだけどな。


そんなことを思いながら、蒼井さんと紫月ちゃんにバイバイして、今日はおとなしく家に帰った。


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