第二部 母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 そしたら、ヤマさんが、

「ダメ、琴乃は俺の物」

 そう言うと、ミキちゃんは、

「ヤマさん、琴ちゃんは物じゃないです!」

真剣にヤマさんを怒った。

 そしたら、琴乃さんが、

「ごめんねミキちゃん、まさひろと帰るわ」

 笑いながら、ミキちゃんに言うと、ミキ
ちゃんは半べそになりながら、

「そうだよねー」

 琴乃さんは、ほんとにヤマさんが好き
なんだね。
*
 そしたら、Jhonが迎えに来てミキ
ちゃんは琴乃さんとハグをして帰って
いった。

「お前、ほんと人気もんやなー」

 そう話すヤマさんの顔は、暖かな春の
日差しのようだった。

 アパートに帰ると、けっこう荷物の整理
が進んでいて、大きな段ボールが3,4個、
転がっていた。

 それを見つけて、あさひが

「まだあんの?」

「いや、ほとんど入った。
これは明日発送する分。
あとは、手に持つでなんとかなるかも
しらへん」 

 そのままヤマさんの部屋を覗くと、中は
ガランとしていて、明日にでも日本に帰れ
そうだった。

「琴乃さんの荷物は、スーツーケースだけ
?」

「うん、おみやがとかは、もう送っちゃっ
たから」

 その部屋を見たら、いよいよ琴乃さんと
お別れなのが、心に染みてきて、急に悲しく
なって来た。

 でも、まだ2日あるから、残りの日にちを
大事にしなきゃ。

 その日は、夕飯を食べながら、ヤマさん
と出会った時の事を琴乃さんに話して、
とても盛り上がった。
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