第二部 母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 あさひを見ると、頬をちょっぴりピンク
にさせて、呆気に取られて口をあんぐり。
 開いた口が塞がらないようだった。

「琴乃さん、ほんと素敵だわ」

 まさに、ストライクゾーンのど真ん中って
感じで、あさひの心は琴乃さんの隣に張り
付いていた。

「ほら、私達も寝るよ!」

 あさひを強引にバスルームに押し込み、
私も、シャワーの準備に部屋に戻った。
*
 私がシャワーを浴びて部屋に入ると、
珍しくあさひは起きていて、

「ほら、聞こえる?」

そう言いながら、隣の部屋を指差した。

 それを聞いた私は、すぐにわけを理解した。

「ん、んー」

 変な話だけど、今では聞き慣れた、琴乃
さんのあの時の声。
 今日は、ベッドに入ってすぐに始めたみ
たい。

 あさひを見ると、私の様子をうかがうよ
うに、

「凄いよね」

「そう?毎日してるよ」

 私がそう言うと、あさひは驚いたように、

「昨日もしてたの?」

「してたよ?
知らないの?」

 あらためてあさひに聞いてみると、
驚いた様子で、

「知らなかった!
もったいないなー
テープに録音しとこうかな?」

 ニコッと笑いながら、テープに録音する
振りをした。

 そのあさひの笑顔を見た瞬間、体の中心
がキュンとして、思わずKissをした。
*
 翌朝、やっぱり私が起きると、あさひは
いなくて、琴乃さんと朝食を食べながら、
話をしていた。

 私が挨拶をしながら、椅子に座ると、

「やっぱり明日帰るんだって、
残念だよね」
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