君がいない明日。
人の心
「それで、遥乃は信号無視の車にと衝突して亡くなった」



大体の話が終わると私は空の方を見た。

そして、笑った。



「中学生になると蒼の家庭環境はすっごくわるくなって学校に来てないんだ」



そう、崩れてしまったんだ。

全部。



遥乃が事故ったときから。
歯車が外れるように。




「だから、大切な人を作るのは怖い
蒼と遥乃みたいに、仲良くなることはできなくてもきっといつか友達はできるかもしれないでも、遥乃を忘れてしまう気がする
遥乃を大切なままでのこしておきたいっ」


泣きながら言った。



「空にいってもどうしようもないのわかってる、でも。でもぉ、」


君は私の“大切な人”だもん。


好きだと思った時ほんとはちょっと

心が痛かった。

裏切ってしまったって、

でもそれ以上に

空が好きだと。






ダメだ。

文化祭に告白する?




そこに、隣に空がいると限らない。





でも、



今ならこんなに近くにいる。

今しかない。










会って、話して、
仲良くなって間もないけど私は……。











「空が好きです」









大好きです。






こんなにも出会えてよかったと




思う。
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