さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*
底冷えのする冬の日なんかは、冷えた手の平を両手で包み込んで、その体温で溶かしてくれた。
カンナの手は小さいねなんて、笑いながら。
穏やかで緩やかで柔らかな、そんな日々。
春に咲く花を揺らす風のような、優しい日々。
チャド以上に失いたくないものなんて、私にはなかったような気がする。
隣にただいてくれるだけで、世界中の何もかもから守られているような気さえしていた。