次期社長の甘い求婚
「そうと決まれば、さっさと食べて美月の家に行こう! やることはいっぱいあるんだから」


そう言うと残りの料理を慌てて食べ出した。

そんな亜紀を目の前に口元が緩みつつも、心の中で「ありがとう」と囁き、私も残りの料理を食べ進めた。



その夜、亜紀は久し振りに私の家に泊まり、夜遅くまで着ていく洋服のコーディネートを思案してくれた。

そして仮眠程度に睡眠を取り、朝の六時には叩き起こされ、メイクやヘアーセットまで亜紀の納得がいくまで仕上げてくれたのだ。



「うん、これなら恭様も絶対“可愛い”って言うはずだよ。……いや、“綺麗”かもしれない」


私を見て満足気に頷く亜紀だけど、本当にこれで大丈夫か心配になる。


「ねぇ、亜紀……本当に大丈夫かな? なんか変に気合い入れ過ぎって思われたりしない?」


不安になり問いかけるも、亜紀は「変じゃないから!」と言ってきた。


「美月は美人だし! それにますます磨きがかかった感じ。……変に構えずにさ、純粋にデート楽しんできたら? デート自体久し振りなんでしょ?」


「……うん」
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