次期社長の甘い求婚
どうしよう、目頭が熱くなってしまうよ。

それでも溢れそうになる涙を必死に堪え、真っ直ぐ神さんを見据えた。


「美月、俺と結婚してくれないか? ……一生幸せにするから。美月の望む幸せを俺も一緒に感じたい。ふたりで温かい家庭を築いていこう」


必死に堪えていた涙が、一気に溢れ出してしまった。


ずっと私が欲しかった幸せ――。


「わ、私でいいんですか? ……神さんに不釣り合いじゃないですか……?」


声が震えてしまう。


だって神さんは我が社の次期社長。一方の私はただの一社員でしかない。
それなのに、私でいいの……?


震える声で問いかけると、神さんは目を細めそっと涙を拭ってくれた。


「俺の相手は美月以外、考えられないんだけど。……他に誰がいるって言うんだよ」


夢みたいだ、こんなこと。
まさか神さんにプロポーズしてもらえるなんて――。


「美月のこと不安にさせたくないし、なにより俺が一緒にいたいんだ。だから結婚して欲しい」


力強い声に声にならず、何度も頷いた。


それは私の方だよ。私の方が神さんと一緒にいたい。
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