次期社長の甘い求婚
「それを分かっているからこそ、高岡は親と縁を切るつもりで小野寺さんのお母さんと一緒になろうとしたんだ。……でもね、そんな矢先にあいつの父親が心筋梗塞で亡くなってしまって。一気に後継者として何千人もの人生を背負う形になってしまって。……悩んだ末に、母親が勧める相手と結婚し、相手から援助を受けながら、今も頑張っているところなんだ」
そう、だったんだ。それなのに私――……。
知らなかったとはいえ、先ほど言ってしまった言葉に後悔してしまう。
お父さんはお母さんと、一緒になろうとしてくれていたんだ。ただそんな事情があったから仕方なく。
なのに私ってば、なんてこと言っちゃったんだろう。
後悔の波に押し潰されそうなり、膝の上でギュッと手を握りしめてしまった。
「小野寺さんにしたら、あいつは最低な父親かもしれない。お金だけ渡して父親らしいことはしてこなかったのだから。けれど、これだけは分かって欲しい。子供のことを大切に思わない親などいないことを。……あいつはあいつなりに、愛情を注いでいたんだよ。こっそり君の様子を何度も見に行っていたしね」
「え……そう、だったんですか?」
思いがけない事実に目が点状態になってしまう。
そんな私を見て、神さんのお父さんは可笑しそうにクスクスと笑い出した。
そう、だったんだ。それなのに私――……。
知らなかったとはいえ、先ほど言ってしまった言葉に後悔してしまう。
お父さんはお母さんと、一緒になろうとしてくれていたんだ。ただそんな事情があったから仕方なく。
なのに私ってば、なんてこと言っちゃったんだろう。
後悔の波に押し潰されそうなり、膝の上でギュッと手を握りしめてしまった。
「小野寺さんにしたら、あいつは最低な父親かもしれない。お金だけ渡して父親らしいことはしてこなかったのだから。けれど、これだけは分かって欲しい。子供のことを大切に思わない親などいないことを。……あいつはあいつなりに、愛情を注いでいたんだよ。こっそり君の様子を何度も見に行っていたしね」
「え……そう、だったんですか?」
思いがけない事実に目が点状態になってしまう。
そんな私を見て、神さんのお父さんは可笑しそうにクスクスと笑い出した。