次期社長の甘い求婚
三日間、考えに考えて神さんと過ごした短い時間を思い出し。


色々な感情に悩まされながらも、答えが出た今もこれが正解か分からずにいる。


ううん、むしろ一生悩んでいくのかもしれない。

“これでよかったんだよね？”って自分に問い掛けながら。



鈴木主任のように胸を張って『後悔していない』とは、私には言えそうにないけれど、これだけは胸を張って言える。



なにがあっても私の願いはひとつ。


“神さんを幸せにしたい”ってこと。


好きだからこそ切実に願ってしまう。

ゆっくりと起き上がり、手にしたままのスマホを見つめる。


もう答えは出ている。

もしかしたら三日前にはもうとっくに答えが出ていたのかもしれない。


ただ、認めて受け入れたくなかっただけ。


でもダラダラ悩んでいたって仕方ないよね。

時間は待ってくれないんだから。


意を決し電話帳からある人物の電話番号を呼び出し、電話を掛けた。
< 309 / 406 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop