吸血鬼に甘い鎖を
「な、なんで一緒なのッ!?」


クロト君だって
王様の息子なんだから
部屋くらいあるでしょっ!?



クロト君はにやにや顔を
止めないままに




『別に部屋は余るほどあるけどよ。


あいつらが気を使ってくれたって
ことじゃねぇの?』



…それにしたって、
この展開は早すぎでしょう!?



だって私たちまだ
両思いになってから
少ししか経ってないのに!!





「…じゃあ私ベッドじゃなくていいや。

ソファでいいから、
クロト君はベッドで寝てね」




『なんでだよ?

別に同じベッドで寝りゃいいだろ?』



ぽかんと不思議そうな顔をする
クロト君。




なんだかんだいいつつも、
全然私の気持ちをわかってないみたい。





「…なんにもわかってないじゃんっ」




クロト君は少し笑いながら



『別になんもしないって。


ただ俺は咲と一緒にいれればいい』



…真面目なのか冗談なのか。
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