恋に目覚めたシンデレラ
『部屋に行ったのは俺です』……てことはこの人があのイケメン?
本当にあの……
「でも、さっきの人とは違います。眼鏡してなかったし……髪型だって……」
「さっきは、起きたばかりで眼鏡は外していたし。それに髪も弄ってなかったから。……これでどうですか?」
あっ……。
目の前の男性は黒ぶち眼鏡を外した。
その素顔は間違いなくさっきのイケメンだ。
本当にイケメン=黒ぶち眼鏡の人だったんだ。
驚いた……眼鏡ありの時は大人の男性て感じなのに眼鏡なしで髪も下ろしただけであんなに雰囲気が変わるものなのか。
「納得して貰えましたか?」
「……はい」
目の前で見せられたら納得するしかない。
「ここはあなたの家なんですよね?」
「そうですが」
「私はどうしてあなたの家にいたんでしょうか……記憶が曖昧なんです。それに私のバッグがないんです。大事なものを入れてあるしバッグがないと困ります」
「今日は会社はお休みですか?」
葵が頷くと「立ちっぱなしで話しもなんですから。こちらへ来て貰えますか?」と案内された部屋には長いテーブルがありその上には和食が二人分用意してあった。
「あなたの分もあります。座って下さい」
さっき、ここにはこの人しか居ないと言っていたけど……これを作ったのはこの人?
だったら、凄い。品数も多いし……。
私なんて簡単なものしか作れないのに。
この人、料理得意なのかな……?
「あなたの身に付けていたバッグ等はこちらでお預かりしています。バッグには貴重品が入っていると思ったので保管させて貰いました。食事が終わったらお渡しします」