恋に目覚めたシンデレラ


声が震えて今にも泣き出しそうな声にハッとした。
悩ませたかったわけじゃない。ただ余計な事を考えてほしくなかった


葵が今の状況にいっぱいいっぱいなのは解っている。
今回の仕事に関わりがあると知れば余計な事を考えかねない。
葵には漏れないように無意識の内に遠ざけようとしていたかもしれない。


なるべく彼女のペースに合わせてやりたい。
だから彼女がいいと言うまでは待つつもりだ……だけど心の繋がりだけでは不安な事もある。
今回の仕事に葵との結婚を条件にしたのはそんな不安を無くそうとしたかったからだ。



今まで仕事もその他のことも不安が付きまとうことなんてなかった。常に冷静に判断し対処して来たし不必要だと思うものは容赦なく切り捨ててきた自分には非情な面もある、が彼女に関しては……感情が優先してしまうしけして非情にははれないだろう。


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