恋に目覚めたシンデレラ

《来週ですか?》


《美術館に一緒に行こうと思っているのですが、どうですか?》


《美術館!もちろん行きますっ。
暫く行ってなかったしそろそろ行きたいなって思っていたんです……あっ、でも仕事の方は大丈夫なんですか?》


《大丈夫ですよ。今手掛けているプロジェクトはもうすぐ動き始める予定ですし暫く葵さんを独りにしてしまいましたが本格的に動き始めれば普段の生活に戻れます》


《じゃあ、朝はまた滉さんと一緒に……良かった……
あの、仕事が順調そうで良かったです》

葵は仕事が順調そうで良かったと言い直したが、彼女の気持ちははっきりと伝わってきた。


《葵さん、寂しかったですか?》


《ずっと……もどかしかったんです……疲れて帰って来た滉さんに何も出来なくて心配さえさせてくれなかった……》


帰って来た答えは予想外の返事だった。


《好きな人が疲れきった顔をしていたら誰だって気になるし心配になります。私は滉さんの恋人ですそれなのに心配をしてはいけないんですか?
本当に滉さんに私は必要ですか?分からなくなって来たんです、それで悩みました》
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