恋に目覚めたシンデレラ
『―――――――――葵さんが何よりも大切なんです。――――――――――』
滉は葵の不安を一気に吹き飛ばしてくれた。
バスルームを出て沙織が待っているはずのリビングに入って行くと。
スマホの画面を見ていた沙織が顔を上げた。
「出てきたんですね。良かった。もしかして寝てるかもって思って様子を見に行こうかと考えていたんです。葵さんがバスルームに行ってからもう一時間経つから」
一時間……そんなに経っちゃったんだ。
「ごめんね遅くなって。バスルームを出る前に滉さんから電話がかかって来たの話していたから戻ってくるのに時間がかかったみたい」
「えっ、西園寺さんから電話が来たんですか?」
「うん、まさか掛けてきてくれるなんて思わなかった」
「葵さんが不安に思っていることちゃんと話せたんですか?」
「ちゃんと話せたよ。私の考え過ぎだったみたい。だからねもう大丈夫」