恋に目覚めたシンデレラ
「俺……倉橋が好きだ。御曹司じゃなくて俺にしろよ」
「ちょっと待ってよ……今、凄く混乱してる」
「本気なんだ。入社した頃、他にも同期に女はいたけど何故かいつも倉橋が目に入った。
同じ部署になってから倉橋の事がだんだん分かってきて。前向きに仕事をする所とか自分の仕事中にコピー頼まれてもめんどくさいって顔せずに一つ返事で直ぐにしてくれるしそういう所良いなと思ってた」
矢嶋くんは私の事を見てくれていたって事に驚きと嬉しさを感じたけど。
でも私が好きなのは滉さんだから。
「矢嶋くんに好きって言われてビックリした。
でもごめんね。私は滉さんのことが好きなの」
「諦められない……」
一旦緩んだ力はまた強くなり矢嶋の顔が近付く。
怖くなり身を振りほどこうとした。
「なっ……やめっ……」
「離れろ!!」
低く唸るような声と共に矢嶋くんは私から遠ざかった。
「俺の婚約者に勝手に手を振れないで貰えますか?」